固定電話恐怖症、という言葉を聞いたことがありますか?

固定電話恐怖症というのは、“固定電話”を受けることや掛けることに対して恐怖心を抱いてしまう症状のことです。
固定電話の操作をしたことがなかったり、主な通信ツールはスマートフォンやSNS、という若い世代が増えており、電話に出ようとするとドキドキしたり、電話の音が鳴っただけでびくびくするなどの症状が出ることが多いようです。
皆さんの会社の新入社員の中には、このような「固定電話恐怖症」の方もいるのではないでしょうか?

また、「恐怖症」という大げさなものではなくても実際電話応対が苦手と感じている方や、電話応対の指導に苦戦している会社も多いですよね。
では、なぜ苦手なのでしょうか?具体的に何が苦手と感じているのでしょうか?

あなたも経験したことがあるかも?筆者の電話応対失敗談4選

電話応対が苦手な方は、どのような失敗をしているのでしょうか?
ここでは私自身が新入社員の時に経験した失敗談を4つご紹介します。

「そうそう、こんなことがあって苦労したことがある・・・」と共感していただける方がいると私も心強いです。各失敗談を読み、ご自身の行動を振り返りながらそれぞれの解決策を見ることで、後輩や新入社員の指導に活かせるかもしれません。
「電話応対が苦手な社員」を「電話応対が得意な会社の顔」に成長させていきましょう!



失敗その①会社名をメモしているうちに用件を聞き逃した

『入社して間もない頃というのは、電話に出て初めて耳にする言葉ばかり。
「株式会社○○の△△課の・・・」など長くなると、覚えきれず、必死になって会社名をメモしているうちに肝心の担当者の名前を聞き逃してしまいました・・・』

初めて耳にする会社名や担当者名は一度聞いただけではなかなか覚えられず、また、メモをするのも一苦労ですよね。初めての相手でも、「山田さん」や「佐藤さん」なら馴染みがあって覚えやすいですが、全く聞いたことのない名前はなかなか耳に入ってこないものです。

では、この場合どうしたらよいのでしょうか?

まず一番の解決策は慣れること!
率先して電話に出て、取引先の会社名や担当者名を耳にする機会を増やすことをおすすめします。聞き取れない場合は「恐れ入りますが、もう一度お名前を伺ってもよろしいですか?」など、聞き返すとよいでしょう。
聞き返すことは決して失礼ではありません。また、聞き返すことで一度目よりもゆっくりと名乗ってくれる担当者も多いので、安心です。

また、会社名や担当者名は耳で聞くだけではなく、文字で見ることでより頭に残りやすくなります。そのため、よく電話のかかってくる取引先の場合、社内担当者へ電話を取り次いだ際に電話口の取引先の会社名や担当者名を文字で見せてもらいましょう。

テレビやラジオを思い浮かべてください。全く知らない地名やアイドルの名前は聞き取れないけど、一度文字で見たことがあると頭の中で変換されてすんなりと聞き取れる・・・そんな経験はありませんか?
電話応対でも同じです。一度文字で見たことがあると、会社名や担当者名が格段に聞き取りやすくなりますよ


失敗その②咄嗟に言葉が出てこず、しどろもどろな返答に

『伝えたい言葉がすぐに出てこなくて、後から思い返すと悲しくなる、よくわからない日本語が口から出てしまった・・・。顔が見えなくてよかったような悪かったような・・・』

メールやSNSなどでは考えながら、時には読み返して書き直しながら文章を作り上げることができます。それに対して電話の場合、伝えるべき内容は決まっていても、それを話し言葉、そして文章として頭の中で咄嗟につなぎ合わせることは意外と難しいですよね。
そんな時におすすめなのがスクリプト、つまり台本の作成です。
会社に掛かってくる電話は大体パターンが決まっています。取次ぎなのか、相手が不在で伝言を預かるのか、こちらから折り返すのか。どのような問い合わせの電話でも、相手の名前や問い合わせの内容を聞き取り、担当者につなぐ、など行うべき一連の流れは大体決まっていますよね。こちらから掛ける場合も同様です。

スクリプトがあれば、落ち着いて話せますし、相手からの返答のメモも取りやすくなりますので、自分なりの返答パターンを作成しておくことをおすすめします。
また、作成したスクリプト案は、一度上司や先輩に確認してもらうと、より自信を持って対応できるようになりますよ。「積極的だなぁ!」と印象もアップするかも・・・?


失敗その③聞きながらメモを取っていたらとても読めない字に

『相手の言葉を一言一句逃さないようメモを取ろうとしたら残ったのはとても読めない字だらけ。聞きながら要点をまとめることができず、結局先輩担当者が改めて電話をすることに・・・』

メールや文書と違って、録音していない限り電話では記録が残りません。そのため、電話を受けたときにメモを取ることはとても大切です。
聞きながら、話しながら、そしてその内容から重要な点を頭の中で整理・・・やることがとてもたくさんあり、難易度の高い作業です。
ですが、確実に聞き取らなければならない要点はある程度決まっています。

会社名・部署名・担当者名・連絡先・その後の対応(折り返す/伝言/再度電話をもらう)。
それぞれを記載できるよう自作の電話メモを用意しておくと、メモを取ることが容易になるだけではなく、聞くべきことを聞き忘れた!ということも防げるのでおすすめです。


失敗その④固定電話に触ったことがなく、どんな対応が正解かわからない

『電話といえばスマートフォン。コミュニケーションもほとんどがメールやSNS。時々掛ける電話なんて気心の知れた友達か家族くらい。それに固定電話なんて子供の頃に少し触った程度だから使用方法も曖昧。電話応対のマナーなんて知っているはずもなく、なかなか電話に出ることができない・・・』

電話応対に対して苦手意識を持つ要因として、「マナーがわからない」「どう対応したらいいかわからない」などが挙げられます。
固定電話が自宅になかったり、ツールとして使うことが少ない若い方は、特に不安になってしまいますよね。


固定電話への恐怖が減らせるかも!?電話応対のマナー10か条

不安を少しでも減らせるよう、「これができていれば相手に不快な印象を与えない!」という、電話応対時に気を付けるべき10か条をご紹介します。

1.電話が鳴ったら3コール以内に出る

電話が鳴っている時間=(イコール)お客様をお待たせしている時間です。電話機の種類によって多少差はありますが、3コールは大体10秒間10秒間と言われています。電話口で大切なお客様や取引先の方をお待たせしないようにしましょう。

2.会社名と自分の名前をはきはきと名乗る

対面での第一印象は表情や服装など外見の要素が大きな比重を占めますが、電話での第一印象は「声」で決まります。第一声の名乗りはあなたの、そして会社のイメージになる、ということを意識しましょう。

3.挨拶をする

相手が取引先やお客様なら「お世話になっております」、社内なら「お疲れ様です」など、表情が目に見えないからこそ、声に表情を持たせ、心を込めた挨拶を述べましょう。

4.電話機の操作を間違えずに確実にする

初歩的なことではありますが、電話機の操作に慣れていない方は特に注意が必要です。保留にしようとして切ってしまったり、別の人に取り次いだりするのは大変失礼なことです。
保留ボタンを確実に押し、受話器を置く前に確実に保留になっていることを確認するなど、間違いを予防する手段はたくさんあります。心掛けひとつでトラブルを未然に防ぐことができるので、油断することのないようにしましょう。

5.保留前後は必ず挨拶をする

スマートフォンでは「保留」という操作がないため、馴染みのない方もいるかもしれませんが、保留にする際は「少々お待ちください」「お待たせいたしました」など、保留前後は必ず一言添えるようにしましょう。顔の見えない相手だからこそ、心づかいが大切です。

6.必要な情報を間違えずにメモを取る

失敗その③にも出てきましたが、電話応対で「メモ」は非常に大切な役割を担います。
特に取次ぎや伝言を預かるときなどは、「電話を受ける」だけではなく「担当者に内容を伝える」ことまでが電話応対です。必要な人に必要な情報を正確に伝えられるよう、適切なメモを取るようにしましょう。

7.相手の言葉を復唱し確認する

電話越しでは相手の口元が見えないため、似たような言葉(「イチ(1)」・「シチ(7)」・「ハチ(8)」/「ム」・「ヌ」など)は聞き間違えている可能性があります。
復唱することで、相手が発した言葉とこちらが聞き取った言葉に相違がないことをきちんと確認しましょう。

8.電話の最後は丁寧に、相手が切ったことを確認

電話をいただいたことや対応いただいたことへの感謝、または期待に添うことができなかった場合の謝罪など、心を込めて丁寧に気持ちを伝えましょう
また、スマートフォンでは「受話器を置く」という動作がありませんが、固定電話で受話器を置く音は電話越しに聞くととても耳障りです。指でフックを押して一度電話を切ってから、ゆっくり受話器を置くことも、相手への大切な心づかいです。顔が見えないからこそ、心を込めた対応が大切です。

9.正しい敬語、言葉づかいを意識する

対面であれば笑顔や仕草など、相手に好印象を与える要素はたくさんありますが、電話では「声」と「言葉づかい」がすべてです。
つい出てしまいがちな馴れ馴れしい言葉づかいはもちろんですが、丁寧に話そうとするあまり二重敬語など間違った敬語の使用にも注意が必要です。

10.感情的にならないよう直接話す時以上に心掛ける

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表情が見えないから大丈夫、と油断してしまいがちですが、電話では直接話す時以上に声から感情が伝わります
感謝や喜びなどは存分に伝えて構いませんが、苛立ちや怒り、不安など、負の感情も同様に声に乗って伝わってしまいますので、直接話す時以上に注意しましょう。


自身と後輩双方のスキルアップ!プロに教わる電話応対

気を付けるべき点は、頭ではわかっていても、なかなか身につかない、実践できない・・・ということもありますよね。また、新入社員や後輩に対して、どのように電話応対を指導したらよいか、ということも会社が抱える悩みの一つです。
そんな時におすすめなのが、当社が人材育成支援の一環で実施している会社向けセミナー、「ビジネスマナー研修」です。
>ビジネスマナー研修についてはこちら

ビジネスマナー研修」は、正しい敬語の使い方や電話メモの見本、実際の発声練習など、実践も交えながら電話応対の「苦手意識」と向き合い、克服していける研修です。
こんな時はどうしたらいい?という日頃の疑問や不安を直接講師に聞き、次の日から活かせる対応策を学ぶこともできるので、会社独自のお悩みや普段なかなか同僚に聞けないことなどを解決するチャンスです。

電話応対のほかにも、名刺交換やお茶出しなど、社会人として備えておきたいビジネスマナー全般を学ぶことができます。今さら同僚に聞けない・・・と胸に秘める不安を払拭する機会になるかもしれません。

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まとめ

電話応対に苦手意識を持つ方はたくさんいるかと思います。
ですが、苦手=自身の伸びしろ、ということです。電話応対の苦手意識を克服することができれば個人の成長の糧となり、会社としても大きな武器になります。

電話応対スキルは、テクニカルスキルであるため、練習、経験することでどんどん高まります。
日本電信電話ユーザ協会主催の電話応対コンクールに参加することも、大きな経験となります!
当社からも多くの社員がチャンレンジしているこのコンクールですが、事前の勉強会や当日に向けた練習を通じて、電話応対に必要なスキルを伸ばすことができます。

「電話応対時の発声の意識が変わった
「電話の相手に寄り添った応対を意識できるようになった」

など、参加した感想が様々聞かれますが、中でも一番多く聞かれた言葉。

電話応対に自信をもって臨めるようになった

練習や経験を積むことが、自信に繋がり、苦手克服の一番の方法なのかもしれませんね。

また、苦手や不安を解消することは、電話応対だけに留まらず、業務に自信をもって前向きに取り組めるようにもなり、他の業務にも活かされていきます。何より、電話口で気持ちの良い対応をしてくれる会社は、信頼できると感じますよね。

正しいビジネスマナーと自信に満ちた電話応対を行う、自社が誇る「会社の顔」を増やしましょう!