内部監査を実施している企業から「内部監査の知識はあるが、有効な監査ができていない。」という声を聞くことがあります。
内部監査員養成講座等で基礎知識を身に付けることはもちろん大切ですが、年に数回しかない内部監査で実践力を磨くのは、非常に困難です。

そこで、本記事では、内部監査の効果を高めるためのポイントを紹介します。
内部監査員の力量チェックもありますので、ぜひ試してみてくださいね!
 


内部監査でよくあるお悩みと改善策


はじめに、内部監査を実施している会社でよく聞かれる<悩みと対応策>について紹介します。
 

1.内部監査がマンネリ化しているが、原因や改善方法が分からない
2.重箱の隅をつつくような指摘ばかりで、効果的な内部監査ができていない
3.年に数回の内部監査では、経験を積むまでに時間がかかる
4.内部監査や内部監査員教育の効果的な方法が分からない

 

よく聞かれるこれらの悩み、実は「内部監査員の力量不足」が原因であることが多いです。
 

・監査前の準備の重要性や準備内容が分からない
 →準備不十分で内部監査が形式的になっている

・何をどのように確認したら良いか分からない
 →改善に向けた効果的な指摘ができない

・マンネリ化の原因が分からない
 →形骸化した内部監査で時間の無駄遣いになっている
 

など、内部監査員の力量が不足していると、せっかく時間や経費をかけて内部監査をしても、本来の目的である「問題点の早期発見と解決」が機能しなくなってしまいます。

冒頭でも説明したように、知識を習得しても、年に数回しか監査しない環境では経験を積む(実践力を磨く)ことも難しく、力量が向上しない原因のひとつです。

そのため、内部監査をレベルアップさせるためには、【内部監査員の教育】が必要です。
 

あなたの会社は大丈夫?内部監査員力量チェック


内部監査をレベルアップさせるために必要な内部監査員の力量。
まずは現状の内部監査員の力量を確認し、どのような教育が必要かを明確にしていきましょう。
 

【規格の理解】
 □ ISOの規格要求事項を理解しており、説明することができる。
 □ 問題点を見つけたときに、どの要求事項に該当するか的確に判断できる。
 □ 規格要求事項を自社に当てはめて説明することができる。
 

【資質】
 □ 遠慮せずに、問題点を正しく指摘することができる。
 □ 主観的ではなく、客観的な証拠に基づいて指摘・評価することができる。
 □ 改善の指摘だけでなく、良いところを見つけて伝えることができる。
 □ 被監査側の良きアドバイザーとして相談に乗ることができる。
 

【技能】
 □ 被監査部門の業務範囲や内容を考慮してチェックシートを作ることができる。
 □ 用意したチェックシートに基づいて、適切なサンプリングができる。
 □ 同席した被監査部門の担当者以外にもインタビューをすることができる。
 □ 問題点に対して、改善につながる提案やアドバイスをすることができる。
 □ 客観的な証拠に基づいて、監査報告書・是正処置要求書を作成できる。
 

【是正処置】
 □ 是正処置と修正処置の違いを理解し、説明することができる。
 □ 原因を掘り下げて、真の原因を追究することができる。
 □ 是正処置が有効であったかを判定することができる。
 □ 原因除去のための提案をすることができる。
 

内部監査トレーニングの2つの効果


現状の力量から、どのような教育が必要か、方向性は見えてきたでしょうか?
これらのチェック項目はあくまで一部ですので、実際に内部監査をするうえでは、もっと様々な教育が必要な場合もあります。

どのような教育が必要であるかをより明確にするために効果的なのが「内部監査トレーニング」です。
ここでは、内部監査員トレーニングを行うことで得られる“2つの効果”を紹介していきます。
 

効果1:的確なフィードバックで、知識だけではなく技能が向上する

内部監査員が実施する内部監査に同行してフィードバックをする「内部監査トレーニング」では、プロの審査員にフィードバックをしてもらうことで、内部監査員としての改善点や不足している知識が明確になります。
また、座学等で身に付けた基本知識をもとに、監査前の準備や現場監査で何をどのように確認したら良いか等、会社の状況に合わせた実践力を身に付けることが可能です。
 
内部監査トレーニング」では、ISO認証機関でリモート審査経験のある現役審査員が客観的な目線で的確にフィードバックするので、マンネリ化している原因や、どのように改善すべきかを明確にできます!
 

効果2:業務改善に必要な問題発見力や課題形成力が身に付く

内部監査で必要なこととして、ルールに基づいて事業が運営されているかを確認する際に、少しでも違和感があれば正しい事実を確認し、指摘する必要があります。
しかし、重箱の隅をつつくような指摘ばかりでは、効果的な内部監査とは言えません。
 

内部監査トレーニング」では、プロの現役審査員が以下のようなフィードバックを行います。
 

①監査事前準備、資質・特質、監査実施、監査報告書作成の視点で評価。
②監査チームごとに、良かった点・改善が望まれる点・「こうした方が良い」という改善案をフィードバック。
③フィードバックは当日の監査後および「フィードバック報告書」にて実施。
④監査チームには、「フィードバック報告書」内に改善計画(今後気を付けること)を記入してもらい、記載内容の適切性についてもフィードバック。
 

これらのトレーニングを繰り返すことで、業務改善に必要な問題発見力や課題形成力を身に付けることができます。
 

【実例紹介】内部監査員教育によるビフォーアフター!


ここでは、実際に内部監査トレーニングを実施した会社の実例を紹介します!
ぜひ参考にしてみてください。
 

【トレーニング前の悩み】
・社長から「監査で多く指摘事項(改善点)を検出するように」と指示があったが、
 実際には重箱の隅をつつくような指摘や無駄な対策になっており、効果がない。
・内部監査の質が悪く、改善ではなく改悪になっている。
・内部監査は年1回しか実施しないため、経験を積むことに時間がかかる。
・内部監査に自信がなく、効果が出ないことでさらに不安になっている。
・監査が有効に機能していないことは分かったが、どこに問題があり、どう改善すべきかが分からない。

 

【トレーニング後(教育対象者の声)】
・どのような視点で指摘すべきかが分かり、問題発見力が身に付いた。
・これまで漠然と力量不足を感じていたが、具体的に指摘をしてもらったことで、改善点や不足している知識が明確になった。
・監査前の準備が不足していたと気付いた。重要性や何を準備すべきかが分かった。
 

【トレーニング後(企業の声)】
・フィードバック報告書の指摘に対して自分たちで改善計画を記載することで、次回の監査前に確認することができた。
 「改善計画→実践→評価」の繰り返しにより経験を積み、力量を高めることができた。
・効果的な教育・訓練で、形だけの内部監査から脱却できた。
 

まとめ:内部監査トレーニングで内部監査の効果を高めよう


ここまで紹介してきたように、内部監査の質を高めるためには、内部監査員の教育や訓練が必要になります。
知識は講座等で習得することができますが、実践力はOJT(実際の現場で実践を通して学ぶ訓練)を繰り返し実施しないと身に付きません。

「内部監査をしても効果がでない原因や改善方法を知りたい」「内部監査の質を高めて業務改善につなげたい」「スピーディーに内部監査員の力量を向上させたい」等の想いがある企業のご担当者様は、ぜひ「内部監査トレーニング」で内部監査の効果を高めてみませんか?
 

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