コミュニケーションがうまく取れない部下に頭を悩ませていませんか?
また、伝えたいことがうまく伝わらないなど、もどかしい思いをしている方もいるかもしれません。

特に、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、急なリモートワーク(テレワーク)体制となった企業では、同僚・部下・上司との関わり方が変わったことによる戸惑いや、直接会えないことで生じているミスコミュニケーションもあるのではないでしょうか?

この記事では、よくあるミスコミュニケーションの例を取り上げ、その解決方法や部下のコミュニケーションスキル向上に繋がる取組みを紹介します。


ミスコミュニケーションとは?

ミスコミュニケーションとは、情報を伝える人と受け取る人との間で解釈が異なることにより発生します。

情報を伝えた人は「伝えたから大丈夫」と思っていても、受け取り手が誤った解釈をしたり、意図した内容が伝わっていなければ、思い込みから「仕事のやり直し」や「トラブル」が発生してしまうこともあります。

そのため、生産性を上げてスムーズに仕事をするためにも、ミスコミュニケーションを予防することは非常に重要です。

リモートワークで拡大!部下とのミスコミュニケーションの原因と対策4選


ここでは、よくあるミスコミュニケーションの例をご紹介します。
リモートワークのツールが原因で生じることもありますが、原因を辿るとリモートワークに限ったことではないかもしれません。

日頃感じているミスコミュニケーションを思い浮かべながら、読んでみてください。

1.顔が見えないから「いつも叱られている」と誤解されてしまう

リモートワークでは電話やメール、チャット等「表情が見えない」いわゆる非対面型コミュニケーションが増えてきます。

直接顔を見ながら伝えると柔らかく聞こえる言葉も、文字や声だけだと冷たく感じるということがあります。
そのため、いつも冷たい言葉で叱られている、と誤解してしまう部下もいるのではないでしょうか。

「いつも叱られている」と感じてしまうと、部下は委縮して積極的な意見を出せない等、モチベーションの低下にも繋がってしまいます。

2.相談のタイミングがずれている


報告・連絡・相談、いわゆる報連相のタイミングがずれている部下はいませんか?

「複数のメンバーに共有すべき報告を、電話だけで済まされてしまう」
「急ぎの連絡がメールで来ていたが、確認できない状況だったため対応が遅れた」
「常にチャットで連絡をしてくるが、文字だけだと伝わりにくく無駄なやり取りが何度も生じている」

電話・メール・チャット等様々なツールがありますが、相手や状況に応じたコミュニケーションが取れないと、無駄が生じたり、機会損失にも繋がります。
これは、リモートワークに限らず、対面でも同じことが言えます。

3.文字だけで指示をすると意図が伝わらない

リモートワークになり、メールやチャット等文字だけの指示が増えた方も多いのではないでしょうか?

これまで対面で部下の反応を見ながら、または資料を共有しながら指示をしていたのに対し、文字だけでは意図が伝わらなかったり、読んだ部下が誤解してしまうこともあります。また、部下が指示内容を適切に理解できたかどうかも分かりづらいこともあるかと思います。

意図が正確に伝わらないと、修正ややり直しが発生し、無駄な業務を生み出すことになります。

4.事務的なやり取りしかなく、信頼関係が築けない


これまで対面での会話や、休憩時間の雑談など、ちょっとしたコミュニケーションが信頼関係構築の一翼を担っていたのに対し、リモートワークによりメールや電話、チャットなどで事務的なやり取りだけになっていませんか?

「この上司は本音を伝えても大丈夫だろうか?」
「意見を伝えて怒られたりしないだろうか?」

信頼関係が築き上げられていないと、部下の不安にも繋がります。

工夫次第で向上!ミスコミュニケーション解消に向けた取組み事例5選


ここからはリモートワークならではのツールや手段を活用することで、ミスコミュニケーションを予防する方法や、部下のコミュニケーションスキル向上に繋がる取組みをご紹介します。

1.ビデオ通話で表情を伝える


顔の見えない相手と文字や声だけのやり取りは感情が伝わらず、「いつも叱られている」と誤解されることもあります。
逆に、本当に叱っているときは文字だけでは重要性が伝わりきらないということもあります。

そんな時は、テレビ会議の機能を活用し、必要に応じて表情を見せるようにすることで、本来の意図が伝わりやすくなります。

ただし、ダラダラと長くなることを避けるために、会議の開始・終了時間をしっかりと決めたうえで実施すると良いでしょう。

2.相手の都合に合わせられるチャット機能を活用する

相手の業務の様子が見えないと、いつ連絡をしたら良いか分からないことがあり、結果としてタイミングのずれた報連相に繋がります。

報告や連絡、相談があるときなど、事前にチャット機能で「○○のことで相談があります。都合の良い時に連絡をください。」などと一報入れるようにすると、内容を確認の上、受け取った側の都合の良いタイミングで必要な連絡を取ることができますし、事前に内容がわかっているとどのくらいの時間がかかるかも想定することができます。

チャットはメールと異なりすぐに確認でき、既読機能を設定していれば相手が確認したかどうかも確認できるので、「もしかしたら読んでいないかも?」という部下の不安も取り除くことができます。

また、電話と異なり、相手の都合を無視して、前置きなく相手の時間を奪うことを防ぐことができますので、相手の立場に立って状況を汲み取る習慣も身につくのではないでしょうか。

3.画面共有を活用して同じ資料を見ながら指示する

メール、チャットなどの文字や、電話越しの言葉だけでは十分な指示ができないことがあります。
また、メールだけだと部下が指示内容を的確に理解したかどうかもわからないことがあります。

そんな時に有効な方法が、ビデオ通話の画面共有機能です。
実際の資料を画面で共有しながら説明をしたり、必要に応じてポインター機能を使用することで、説明内容が理解しやすくなります。

また、リアルタイムのビデオ通話であれば、疑問点や不明点を即座に捕捉することもできますし、部下の表情から理解度を確認することもできます。
やり直しや無駄なやり取りを防ぐこともでき、指示にかかるトータル時間の削減にも繋がります。

もちろん、メールや電話で完結できる指示もあるため、状況や内容に応じて選択すると良いでしょう。

4.複数人でオンラインミーティング


全国のテレワーク実施企業を対象に行った調査では、対面でのコミュニケーションと比較し、非対面でのコミュニケーションで行われる雑談は約30%まで減少していることが示されています。
上司と事務的なやり取りだけになったことで信頼関係の構築が難しくなったり、一日中誰とも会話せずに仕事をすることにより、約30%のリモートワーカーが孤独や孤立による不安を感じているそうです。(株式会社パーソナル総合研究所調べ)
その不安を解消するために、昼食休憩時間に複数人で雑談を中心とした、オンライン・ランチミーティングを取り入れている企業も見られます。

画面を挟んでではありますが相手の表情を見て、リアルタイムで返答がある会話は不安の軽減に繋がります。また、業務外の時間の雑談により、少しずつ信頼関係も築き上げることができます。
雑談の中に業務に関するちょっとした悩みや相談を交えることができるのもメリットのひとつです。

5.プロの研修を受ける


ツールの活用や工夫と併せておすすめの取り組みが、「プロの研修を受ける」ことです。

相手や状況に応じて使用するツールや手段を変えることはコミュニケーション能力の向上に繋がりますが、状況に応じた判断が適切かつ迅速にできるよう、主体的に動ける部下を育成することも重要です。

当社の「人材育成支援」では、貴社の悩みや現状、ニーズに合わせた研修をご提案します。
「部下とのコミュニケーション研修」や「主体的に動ける部下を育成するマネジメント研修」など、部下の育成方法に繋がる研修を一度検討してみてはいかがでしょうか?
オンラインでの研修も可能です。

>人材育成支援ページ

     

まとめ:ツールを活用しコミュニケーションスキルの高い部下を育成しよう


この記事ではリモートワークに着目してコミュニケーションについて取り上げましたが、リモートワークに限らず業務を円滑に進めるうえで日々のコミュニケーションはとても重要です。
また、コミュニケーションスキルの向上は、対人スキルだけではなく適切なツール(手段)の判断能力や相手の立場に立って状況を汲み取ることなど、業務に直結するスキルの向上にも繋がります。

貴社の状況・ニーズに合わせた研修を、部下育成に活用してみませんか?

     


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