近年、「ワーク・ライフ・バランス」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

企業の経営者や管理職のみなさんは、「ワーク・ライフ・バランス」というとどんなイメージをお持ちですか?
筆者が入社当時、先輩社員に「ワーク・ライフ・バランスってどんなイメージ?」と聞かれたときに答えたのは、この3つです。

・休暇を取りやすくする
・残業を減らす
・プライベートを充実させる


実際、このようなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、これだと、働き手にはメリットがあるものの、企業としては導入することで業績悪化や労働力不足に繋がるのではないか?と不安になりますよね。

この3つのイメージが全くの間違いかというと、そういうわけではありません。
ただ、これは本来の意味や定義の一部分を切り取ったものに過ぎず、企業側にとって重要なメリットが欠けているのです。

ここでは、ワーク・ライフ・バランスのよくある勘違いから、本来の意味や定義を見ていき、導入メリットや取組み事例を紹介します!


こんな勘違いをしていませんか?よくある勘違い3選

前段でも紹介した通り、「ワーク・ライフ・バランス」というと、“働き手側にだけメリットがあり、企業側は損をする”と思われることがあります。
しかし、取組み方によっては、企業へも大きなメリットがあるんです。

まずは、「ワーク・ライフ・バランス」に対するよくある勘違いを3つ紹介していきます。

1.残業を減らして有給取得を推進!?「終わらない仕事が溜まる一方ではないか…」


【パターン1】
① 定時退社を推進しなきゃいけないから、仕事が終わっていなくても定時で上がらせる。

② これまでより労働時間が減ったことで、終わらない仕事が毎日少しずつ溜まっていく。

③ 新しい仕事を受注しても回らない。(人手不足になる)


【パターン2】
① 今までは仕事が終わらないから有給休暇取得は積極的に推奨していなかった。

② 有給休暇取得を推奨して年間稼働日が減り、これまでと同じ仕事量を回せなくなった。

③ 新しい仕事を受注する余裕がなくなり、売り上げが減少する。(業績悪化)



こんな考え方の経営者は多いのではないでしょうか。
しかし、これは【仕事への取組み方や考え方が今までと同じ場合】の話ですよね。
残業削減や有給休暇取得等、働き方を変えるのであれば、「仕事に対する取組み方」も見直す必要があります。

「今までと同じ仕事量を、定時内で終わらせるにはどうすれば良いか」「これまでの仕事の取組み方で、無駄は無かったか」等、取組み方を見直すチャンスです。

2.制度や環境をとにかく整備?「会社側の負担や支出が増加してしまう…」

① 子連れ出勤制度等、育児中の社員でも働きやすいようにしよう。

② 制度の調査や就業規則の見直しの工数が発生してしまう。

③ 子どもと一緒の出勤や育児中の短時間勤務等で、労働力が減少してしまう。

④ 制度を整えるまでも、整えてからも、今まではなかった損失が発生する。


こういう考えに至ったことのある経営者の方も多いのではないでしょうか。
結局、企業側のメリットが分からないどころか、デメリットが大きすぎると考えて断念してしまう企業もあると思います。

これは、【制度や環境を整備することが目的になっている場合】の話ですよね。
「なんのために制度や環境を整備するのか」「制度や環境を整備することで、どのような企業づくりをしたいのか」等、目的をきちんと考える必要があります。

目的を考えたうえで制度や環境を整備することは、目先の仕事や売上だけを見るのではなく、中・長期的なビジョンを考え、そこに向かってステップアップしていくためのチャンスにもなります。

3.仕事の比重を下げてプライベートを充実させる!「手抜きをする社員が増加?」


① 社員のプライベートを充実させるために負担の多い仕事は少なくしよう。

② 社員の仕事に対する責任感が減り、手抜きをするようになった…。

③ 夕方仕事を依頼すると「予定があってすぐ帰らなきゃいけないので」と断られる。
  繁忙期で人手不足の時に「予定があるので有給休暇貰います」と急に休まれる。

④ 社員数は変わらないのに、仕事が回らなくなって慢性的な人手不足に陥る。


こんな負のループに陥るのではないか…と心配な経営者もいると思います。
真のワーク・ライフ・バランスは、「社員だけが働きやすい会社にすること」では決してありません。
ワーク・ライフ・バランスに取り組むうえでは、社員一人ひとりが責任感を持ち、効率的に業務に当たれるような指導・教育をすることも企業として大切です。


ここからは、ワーク・ライフ・バランスを導入することで、企業にとってどんなメリットがあるのか、具体的に紹介していきます。

     

ワーク・ライフ・バランスを導入するメリットとは?


ここまで紹介してきた1~3の思いがある企業や経営者にとっては、ワーク・ライフ・バランスを導入することで得られるメリットの想像がつかないかもしれません。

第一に、ワーク・ライフ・バランスとはどう意味なのでしょうか。
ワーク・ライフ・バランスを調べると、「仕事と生活の調和」と出てきます。

プライペ―トの時間が確保できると、勉強をする時間や人と会う時間ができ、新しい知識や人脈を得ることができますよね。それが仕事での新たなアイディアに結びつくこともあります。
また、それにより仕事に対するモチベーションが上がり、生産性向上・業務効率化に繋がり、残業をせずに成果を上げることができるかもしれません。
そうなると、定時で上がれることで、プライペ―トの時間を十分に取ることが出来、生活の充実に繋がりますよね。

このように、仕事とプライベートが互いに良い影響を与えることで好循環が生まれることが、“真のワーク・ライフ・バランス”に繋がるのです。

では、企業にとってどのようなメリットがあるのか紹介していきます。

1.業務効率化・労働時間改善で経費を削減できる


まず、無駄な残業や休日出勤を無くすことで、長時間労働の削減ができます。
しかし、前段でも説明した通り、“今までと同じ仕事の進め方”をしていたら、当然終わらない仕事が出てきて、人手が足りなくなり、業績の悪化にも繋がりかねませんよね。

そこで大切なのが、「限られた時間で成果を上げるために、生産性を向上させること」です。
業務や手順での無駄はないか等、これまでのやり方を見直しましょう。

そして、生産性が向上し、業務が効率化することで労働時間が削減できます。
労働時間が短くなるということは、今まで支払っていた残業代(人件費)や、エアコンや電気等の光熱費を削減することにもなります。

そのため、“無駄を省く”ことが、結果的に業務効率化や生産性の向上、経費削減に繋がると言えるでしょう。

2.優秀な人材の確保と定着を行うことができる


ワーク・ライフ・バランスの導入により、出産や育児、介護などをしている人でも、生活と両立しながら仕事を進めやすくなります。

これまで、社員が「結婚・出産するので辞めます」「夫の転勤が決まったので辞めます」等という理由で退職したことはありませんか?

フレックスタイム制度や子連れ勤務制度、テレワーク制度等が整っていれば、上記のような理由でキャリアを諦めざるを得ない優秀な人材も、会社に残って働き続けることができるかもしれません。

また、近年は求職者がワーク・ライフ・バランスを重視する傾向が高まってきています。
【出典:「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)レポート2019」内閣府 男女共同参画局 仕事と生活の調和推進室】

つまり、ワーク・ライフ・バランスを導入することで、人材流出防止および人材確保でもいい影響を発揮することが期待できます。

3.社員の満足度向上や心身の健康を保護できる


例えば、長時間労働や休日出勤が続き、思うように評価もされないという状態になった場合、社員はモチベーションを維持できるでしょうか?
モチベーションの維持どころか、心身の健康を崩すことにも繋がりかねませんよね。

しかし、ワーク・ライフ・バランスが確立され、仕事とプライベートが互いに良い影響を与え合うようになり、評価制度も整備されれば、社員の満足度やモチベーション向上が期待できます。

大切な社員の心身の健康を守り、みんながイキイキと働く会社づくりのために、ワーク・ライフ・バランスの導入はとても役立ちます。

     

【事例紹介】当社で実践中!具体的にどんな取組みがあるの?

ここまでワーク・ライフ・バランスの導入メリットについて紹介してきましたが、「実際どのように導入すれば良いのか」「どんな取組みがあるのか」、すぐにはイメージできないですよね。

当社では、下記のような取組みを実施しています。

1.生産性向上・業務効率化を目指す!「業務報告」
2.時間を決めて作業効率をあげる!「集中タイム」
3.協同意識・モチベーションUP!「サンクスカード&グッジョブカード」
4.社員自身の時間管理意識の向上!「カエル札」


取組みの詳細は、ホームページ内、「当社の取り組み」でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

   

まとめ:会社ごとの課題や実情に合わせた取組みを!

ワーク・ライフ・バランスに取り組む際、まず大切なのが【何が原因なのか?根本の問題はどこにあるのか?社員はどんなふうに感じているのか?】など、課題を明確にすることです。

ここでは様々な事例を紹介してきましたが、どんな課題があり、社員がどう感じているかは、会社ごとに異なります。

そのため、まずは自社の課題や実情を理解し、自社に合ったワーク・ライフ・バランスの取組みを進めていきましょう。

当社では、「ワーク・ライフ・バランス導入支援」を行っています。
課題抽出や課題対応案の検討~解決策の提案を行うコンサルティングや、階層別・目的別の各種セミナーも実施しています。
ぜひ気になる方は気軽にご相談くださいね。

御社の課題や実情に合わせた取組みで、“真のワーク・ライフ・バランス”を実現しましょう!

     


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